よく初心者におすすめのウイスキーとして紹介されることが多い、グレンフィディック12年。
今回はグレンフィディック12年にどんな魅力があるのか、どんなお酒なのかをご紹介していこうと思います。
グレンフィディック12年とは?
歴史
1887年、ウィリアム・グラントさんがスコットランドのスペイサイドにある「鹿の谷」で最高のウイスキーを作る、という情熱からグレンフィディックの歴史は始まります。
まさに、グレンフィディックとは、グレン=「谷」・フィディック=「鹿」という意味なのです。
ほぼ家族だけで蒸留所を1から作り、その年のクリスマスには早くも最初の原酒を完成させました。
ウィリアム・グラントさんだけでなく、その孫のグラント・ゴードンさんも才能を発揮し、禁酒法下においてもウイスキーの生産量を伸ばしました。
その後も、ウイスキーの製造に必要なポットスチルの製造や修理を行う鉄器職人を蒸留所内に常駐させたり、今ではグレンフィディックの象徴になっている三角形のボトルを考案したりと、他社との差別化を計り順調に売り上げを伸ばしました。
1963年、ウィリアム・グラントさんの子孫であるサンディー・グラント・ゴードンさんは営業の腕が素晴らしく、それまでスコットランドの中でしか知られていなかったシングルモルトウイスキーを、国外に広めました。
魅力
私が思うグレンフィディック12年の魅力は以下です。
- スペイサイド地方の上質な湧き水を使用している
- 世界で最も飲まれているシングルモルトウイスキーという事実
- 最低でも12年間熟成されている
- 後熟することで甘く、複雑なオークの風味を感じられる
- 12年の割に安価
後熟 = ウイスキーの原酒を混合させた後、風味を安定させるために寝かせること
世界で最も飲まれているという事実は、それだけで1度は飲みたいと思えますし、比較的手の届きやすい価格帯でこれほど上質なものを味わえるのも魅力の一つだと思います。
また、ウイスキー初心者の方にも安心して進められるような飲みやすさもあります。これをハイボールで飲んで美味しくないという人はあまりいない、と自信を持って言えます。それは、自分もウイスキーが苦手だった過去があるからです。
味わいについて
私自身がテイスティングした際に感じたこととしては、
- ストレートで飲むと濃厚なバニラの香りと、クリーミーな味わい。ほのかにお花のような華やかさ。
- 徐々に水を足していくと、少し柑橘のスッキリした味わいに。
- ハイボールで飲むと、ミントのような清涼感と、青リンゴのような爽やかさ
を感じる、とても飲みやすい印象を受けました。
公式サイトによると、
- 色: 淡い金色
- 香り: 洋梨・レモン・フルーティーな熟成香
- 味わい: やわらかな甘み・繊細で軽やか
- フィニッシュ: 甘くフルーティー・クリーム
とのことでした。
銘柄を知ってもっと美味しく
ウイスキーは、そのバックグラウンドを知ることでより楽しむことができると思います。
また、味わいの詳細を聞いた上で、自分はどう感じるか。その違いや共通点を感じるのも、また楽しみの一つです。
このシリーズはいろんな銘柄で続けていきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。
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